鳥、そして今度は豚・・・・アミーガ金野さんのメキシコ便り |
メキシコといえば。笑子の小学校時代からの友人のお母さんが、メキシコシティで大学に通っています。チョッと心配になり、一昨日メールを送りました。早速お返事メールが。
「周囲ではマスクをつけた人が増えたかな、という程度で、日常生活は変わりなく、テレビも通常の天真爛漫な番組をやっている。しかし、学校が休みになったり、コンサートや集会などの人の集まる催しは中止になった。(4/26)」そうです。ただ、現地での正確な情報は得にくいようで、(言葉の問題もあり)インターネットで日本のニュースを見たり、現地の日本の方とのメール連絡で情報を得ているそうです。地元の方より、世界中の人の方がより詳しい情報を知っていたりして・・。香港、ロシア、鳥、そして今度は豚インフルエンザ・・・パンデミックにならなければいいのだが・・・。(世界保健機関(WHO)は27日夜(日本時間28日朝)、世界的に広がっている新型の豚インフルエンザについて警戒水準を「3」から「4」に引き上げると発表した。)
ニュースを見ていると、密着マスクを付けたリポーターが・・・「そんなに喋ったら、ずれて・・・あんまり効果ないよ、取って喋ったら」と、つっこみたくなります。
冷たい雨の一日になりました。「お昼からは雨も上がる」との予報だったのに・・・・と思いつつ、用事があったのでお山を下ります。お昼過ぎに出て、新旭と今津と朽木大野と回り、お山に帰ったのは17時前・・・いろいろ話をして、ちょっと疲れました。
木質体質の僕は、雨は気分まで湿ります。それに冷たい雨、「嫌だー」の一言です。お山に帰ると、ゴン太くん「寒いやんか、早ようマッキーに薪くべろ」と窓越しに、「ワン」と一吠え。
・・・アミーガ金野さんのメキシコ便り・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
メキシコには毎年10月にカナダから約4000キロの道のりを、1ヶ月あまりかけて越冬するためにやってくるモナルカ蝶の自然保護区があります。毎年1億数千羽はやってくるといわれているその場所はメキシコ・シティーから車で約3時間、ミチュアカンにあるアンガンゲオの森です。メキシコにいる間に一度は見た方がいいといわれて、クラスメート8人で行こうということになりました。同じクラスの米国人のミシェルの友人がやっているという旅行会社で1月31日のツアーを申し込みました。すると前日になり人数がオーバーしているためだめだといわれ、それなら次の週にと延期し、お金も彼女に渡しました。これで大丈夫だと安心していたら、またしても前日に、今度も人数オーバーでだめになったといわれました。どういうこっちゃと、わけがわからないまま、また次の週もあるといわれましたが、みんな頭にきて、それならレンタカーを借りて運転手を探して自分たちで行こうということになり、すぐに動きだしました。結局10人乗りの車を米国人のブライアンが借り、当初行く予定のなかったオランダ人のバスティアンが道を知っているというのでむりやり運転手の交代要員に頼んで翌朝8時に出発することになりました。しかし、当日約束の場所に行っても待てどくらせど車が来ません。そして延々と待つこと2時間、やってきたのはブライアンが運転する5人乗りの小さな車一台。「ええーどないなってんのん?」と聞くと、前夜ブライアンが予約した10人乗りの車が、翌朝レンタカー会社に8時までに戻ってこず、待っていたらしいのですが、いつまでも待つわけにはいかないので、同じ料金で小さな車2台になったというのです。「ほんまにここはメキシコやなー」とみんなあきれ果てながら2台に分乗しました。それにしても交代要員にとバスティアンに来てもらっておいてよかった。もし頼んでなかったら行けなくなるところでした。
先週同じ場所に行った友人が交通渋滞で7時間かかったといっていたので、ひょっとしたら、今から行っても保護区は閉まってしまって見られないのではないかと、みんな心配しましたが、とにかく行ってみようと10時を過ぎていましたが出発しました。すると本当に運がよくて、まったく渋滞がなく1時過ぎには森の入り口に着きました。
たくさんの観光客がうろうろする中で、子供たちが竹の杖を5ペソ(50円)で売っていました。杖を売っているということは、これが必要になるほどの山道だということ?うーん、一瞬買うかどうか迷いましたが、ここは見栄をはって我慢することにしました。でもインド人のアンドレアと韓国人のテナはすぐに買い求めました。沿道には食堂や土産ものを売る店がずらりと並んでいます。食堂ではマリアッチを演奏する楽団がにぎやかに歌っています。土産ものが気になりながらも私たちは保護区に急ぎました。そして入り口で35ペソ(350円)を払い、頂上めざして歩き出しました。そして山道を30分ほど登ると少しずつ蝶が飛んでいるのが見えてきました。みんな期待に胸ふくらませながら、しんどい山道をがんばって登りました。道は乾燥していてすべりやすく、やっぱり杖を買えばよかったかなーと少し後悔しながらも40分ほどたつと、小さな水の流れがあり、いるわ、いるわ何百羽もの蝶が水を飲んでいます。みんな一斉に流れに近づきシャッターをきりました。
蝶たちは人が近づいてもまったく動揺することなく悠々と水を飲んでいます。そしてそれからもっと上に20分も登ると、視界が開けて大きな広場になっている場所に着きました。そこではおびただしい数の蝶が空高く飛びまわり、もみの木の枝という枝にたわわにぶら下がっています。蝶の色のオレンジと黒が混ざり合って、まるですべての木が枯れ葉になって、ゆさゆさと揺れているようです。蝶の重みで折れる枝もあるそうで、とにかく一面蝶だらけです。私はこんなに大量の蝶を見たのは初めてだったので口をついてでてくるのは、ただただ「すごい」という言葉だけ、ほかにはこの光景を形容する言葉が見つかりません。普通は蝶々というとかわいいとか、きれいとかという感想になるのですが、ここまでたくさんいるとそんな言葉はどこかに飛んでしまい、密集する小さな命の凄みすら感じてしまいました。クラスのみんなもただ口をあんぐりあけて空を仰いでいます。空中を埋め尽くした蝶の乱舞に、言葉もなく立ちつくしているようでした。
モナルカ蝶は学名をオオカバマダラといい、日本でも見られるアゲハチョウの一種です。8月にカナダとアメリカの国境地帯のロッキー山脈を飛び立ち、強風時は羽をたたんでV字にして直風を避け、弱風時は羽を広げて風に乗りながらやってくるそうです。ここミチュアカンにはモナルカ蝶の大好物の唐綿(とうわた)があるため、はるばる渡ってくるのです。モナルカ蝶はここで冬を過ごしたあと春になると繁殖し、その命を終えます。そして生まれた2代目が3月にカナダへと飛び立ちます。カナダで3代目、4代目と繁殖を続け、5代目がまたメキシコに旅立つというのです。まったく誰も知らない道を4000キロも旅して、必ず同じ場所で冬を過ごすのです。この行程を大昔から寸分たがわず続けているというのですから、もう不思議としかいいようがないですよね。それにつけても、何とけなげできちょうめんなモナルカ蝶なんでしょう。ほんと感動ものです。なのにそれに比べて私たちの朝のドタバタ騒ぎはいったい何?。メキシコ人よおねがいだから、もうちょっとモナルカ蝶を見習ってよ、と言いたくなった1日でした。
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対向車とのすれ違いがスムーズです。
寒いね。うちはまたチビ2人熱を出してします。それと鼻水出しているのが1人。
お土産、ありがとう。一口香、おいしかった。最高だね。